北大阪健康医療都市(健都)では、2019年(令和元年)7月に移転した国立循環器病研究センターや2023年(令和5年)3月に彩都拠点と並立する施設として健都イノベーションパークNKビルに移転してきた医薬基盤・国立健康・栄養研究所、さらには、平成30年(2018年)12月に移転した市立吹田市民病院に加え、健康・医療関連分野の研究機関や企業などが進出してきています。
これらの機関を中心とした世界トップレベルの研究開発環境を活用して、この地に集積してきた企業・団体が協働することで医療や健康分野のイノベーションの推進が順調に加速されつつあり、また、国際級の複合医療産業拠点(健康・医療クラスター)の形成を目指した、共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)「世界モデルとなる自律成長型人材・技術を育む総合健康産業都市拠点」といった国家プロジェクトも展開されています。
世界モデルとなる自律成長型人材・技術を育む総合健康産業都市拠点
共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)令和2年度新規採択プロジェクト
世界モデルとなる自律成長型人材・技術を育む総合健康産業都市拠点 。現在大きな社会的問題となっている難治性心血管疾患・難治性がん・認知症・新興再興ウイルス感染症(四大疾患)を克服できるレジリエントな社会を実現するためのバイオコミュニティの形成を目指したプロジェクトです。
国立循環器病研究センター(NCVC)
循環器病は日本人の三大死因のうちの二つ(心臓病、脳卒中)を占めています。そのため、国家戦略として循環器病の克服に向けた取組が推進されています。国立循環器病研究センターは「病院」「研究所」「研究開発基盤センター」の3部門からなり、これら3部門を一体として運営していることが大きな特徴といわれています。
医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)
医薬基盤・健康・栄養研究所は医薬品技術及び医療機器等技術に関し、医薬品技術及び医療機器等技術の向上のための基盤の整備を図るとともに、公衆衛生の向上及び増進を図り国民保健の向上に資することを目的とされています。
オープンイノベーションラボ(OIL)
国循と協働する研究拠点を一つ屋根の下に実現したOILでは、民間企業、大学などの外部機関が、予防・診断・治療およびこれらに関する当研究センターの研究実績を活かして、循環器疾患領域をはじめ生活習慣病を含めた健康維持・増進に関する幅広い分野において共同研究などが行われています。「健都共創推進機構(KCOP)」もこのOILに本拠を置いて活動しています。
健都イノベーションパーク
国立循環器病研究センターに隣接する健都イノベーションパーク(摂津市千里丘新町)は、国立循環器病研究センターを中心とした国際級の複合健康・医療産業拠点(健康・医療クラスター)の形成を図るために、健康・医療に関連する研究機関や企業等が集積する研究・開発施設の進出用地として位置付けられています。
国立健康・栄養研究所も2023年3月(令和5年3月)に東京都新宿区戸山よりこの健都イノベーションパークへの移転が完了しています。
- 健都イノベーションパーク
- 健都イノベーションパークNKビル
大学・研究機関
吹田市・摂津市の両市にまたがる北大阪健康医療都市(健都)周辺には多くの大学が立地し、全国的にも有数な大学のあるまちを形成しているといえます。健都近隣の大学・研究機関で展開されている教育・学術活動と連携し、集まる若い研究者や学生との協力を推進していくことも、国際級の複合健康・医療産業拠点を形成し、健康・医療のまちをつくることには欠かせることができません。
市立吹田市民病院
2018年(平成30年)12月に北大阪健康医療都市・健都(吹田市岸部新町)に新築移転し、健都の一翼を担う国立循環器病研究センターとも相互に密な連携体制を構築し、健康・医療クラスターに相応しい医療を提供されています。大阪府がん診療拠点病院、地域医療支援病院の承認も受け、病床数431床、29診療科から成る地域の基幹病院として診療にあたっておられます。