吹田市
吹田市長 後藤圭二

健康・医療のまちづくりを進める本市の健康寿命・平均寿命は、世界でもトップクラスにあります。そのため、その更なる延伸とともに、誰もが自分らしく幸せに齢を重ねることができる「幸齢社会」を実現し、全国をリードする。それが本市の役割です。
その核となるのが、北大阪健康医療都市(健都)です。健都では、基礎自治体と国立の研究機関をはじめとする、立場やミッションを異にする多様な事業主体の融合により、「まちづくりとイノベーションの好循環」を目指しています。この一大プロジェクトを進めるにあたり、行政や研究機関だけではなく、民間企業や地域の皆様と力を合わせた健康づくりの取組などを展開してまいりました。
歴史を紐解くと、平成25(2013年)年6月、国立循環器病研究センター(国循)のJR岸辺駅前、吹田操車場跡地への移転が決定されました。
これに合わせ、本市では、市立吹田市民病院の移転、医療系研究機関・企業の誘致などを進め、この地における国際級の複合医療産業拠点(医療クラスター)形成をめざしました。
平成26年(2014年)5月には、国循が立地するという特性を活かしたまちづくりをさらに推進していくため、「健康・医療のまちづくり」基本方針を策定するなど、国循を中心に「循環器病の予防と制圧」をめざし、集積した健康、医療関連企業とともにオープンイノベーションによる先進的な研究や産学官の共同事業の創出に向けて動き出します。
平成29年(2017年)3月には、健都で2つ目の国立研究機関となる医薬基盤・健康・栄養研究所の移転が決定しました。くらしに身近な「食」や「運動」といった分野でも健康寿命の延伸に向けた取組が期待されることとなり、健都ならではの相乗効果が生み出されています。
健都は、研究機関や企業誘致による健康・医療クラスターの形成に加えて、駅前複合商業施設、予防医療や健康づくりを実践できる公園、図書館、住宅など多様なフィールドを整備している点も特徴の一つです。
多様なフィールドを有効に活用し、健康・医療のまちづくりの新しい形を先駆的に示しながら、「成長・進化を続けるまち」として、健康寿命の延伸に向けた取組をまち全体が一体となって進めてまいります。
皆様の今後ますますのご理解、ご支援をお願い申し上げます。
